2014年6月3日火曜日

皇海山に登るつもりだった 〜Three Cheers For Our Side

さらば皇海山(すかいさん)!

深田久弥「日本百名山」皇海山より


2014年5月24日、土曜日。
遠くの緑がはっきりと見える清々しい晴天に恵まれた我々三人
(グンマーの私、東京在住の山ガールS、千葉在住のY氏)
はこの日、山ガールSが名前だけで惹かれたという日本百名山の一つ、皇海山(すかいさん)を目指した。

皇海山登山口の皇海橋(すかいばし)まで行くには栗原川林道という「関東最長のダート」などと噂される20km弱のオフロードを通る必要があるのだが、このオフロードが登山道のどの地点よりも難所だと言われている。
皇海山のヤマレコを見ると栗原川林道の記述にスペースを割いている記事の割合が多く、

「5月頭に通行止め解除になるが、通行可能な時期は非常に短し!」
「道幅は超狭い!すれ違いに難あり!」
倒木もあるかもね!」
最悪パンクも想定せよ!」
「普通車は腹スリも覚悟せよ!」
「揺れ酷し!酔い止め必携!」

などと脅し文句ばかりがおどるほどだ。

とにもかくにも栗原川林道は悪路だということは知っていたし、事前にそれなりの覚悟もし、三半規管最弱のため念を入れて久しぶりにアネロン(酔い止め)を飲んでいた。

でも通過はできなかった。





「栗原川林道の罠」にはまったおじさんと我々


道路の性質上、時速およそ10kmから20kmの徐行運転で3kmほど走ったあたりですでにヘロヘロだった我々の前方を、突然見知らぬおじさんたち3人組が徒歩でやってきて道をふさいだ。

「いやはや参ったね」
「車が道路の凸凹にはまって立ち往生してるところなんだよ」
「一昨日から昨日にかけてすごい雨風だったろう。それで道が荒れたんだ」
「普通車の車高では通過は不可能だと思う」
「おれたちは諦めて黒檜山(赤城山の最高峰)に行くよ」

ということだった。


我ら普通車。
しかもおじさん達の車はバックでやってくるという。
すれ違うにも死にそうだ。あゝ無情。

我々は「行くも地獄、戻るも地獄」の板挟みの中、短時間で熟考した。
前方のおじさんたちだけがチキンなんじゃないか。とも一時は疑った。
おじさんたちは我々の後方で待っていたスカイブルーの普通車にも説明しに行った。
スカイブルーの車はおじさんに諭されると素直にきた道を戻って行った。

私たち「(地獄なう)」
Y氏「ヒソヒソ( -ノェ-)(いっちゃうか?)」
おじさんA「いやいやいや〜。この車高じゃ行けないよ〜(ヾノ・∀・`)ムリムリ」
Y氏「(´ε`;)ウーン…」
私「(´ε`;)ウーン…やめましょか…」

およそ1、2分考えて決断を下した。


さらば皇海山!(;_;)/~~~

しかしだ。
おじさんたちは赤城山へ行くというが、私はこの日のためにネットで購入したばかりのアイゼンをおろし、アイゼンデビューするつもりだったのだ。

昨年の今ごろの黒檜山に残雪はなかった。赤城山には大変申し訳ないが、正直黒檜じゃ物足りぬわ!


■昨年5月21日の赤城山のヤマレコ
黒檜山・駒ヶ岳(赤城山)登山レコード-長七郎山と地蔵ヶ岳は雲の中

というわけで我々三人はダートを逆戻りし、途中崖ギリギリですれ違ったり(この日一番、命の危険を感じた)こすったりしながら片品村鎌田あたりまで戻り、急遽行き先を変更すべく、距離的にあまり差がない「尾瀬か日光白根山か」をかけてじゃんけんすることにした。
そして一旦は尾瀬派の私が勝った。

片品村にある東洋のナイアガラこと「吹割の滝」には帰りに寄った




尾瀬 or 日光白根山 or DEAD

さて、残された時間はあまりない。
今の季節は戸倉から鳩待峠までマイカー規制をしているのだろうか?
規制しているとすれば少し時間をロスすることになる。
そう思って尾瀬の観光協会まで問い合わせの電話をしたが、待てど暮らせど誰も電話口には出てくれない。
時刻は午前7時すぎたあたりだからそりゃ当たり前だ。

結局、マイカー規制されているかよくわからない尾瀬ではなく、ロープウェイで登山口の2000メートル地点まで一気にショートカットできる日光白根山に行き先を切り替えた。
ロープウェイ駅のある丸沼高原へと向かう道中、ロープウェイの運行開始日がまさにこの日、5月24日土曜日ということを知り、一同冷や汗をかいた。


ということで、皇海山登山ができなかった私から、皇海山に登山してみたいとお考えの方に向けて、6つの訓示を垂れたい。

  1. 皇海山の栗原川林道は普通車の車高では通行に難儀することあり
  2. 普通車で行く場合は腹すり覚悟で!
  3. 四駆車ならたぶん大丈夫なんじゃないかな…
  4. それでも天候次第では通行止めもあるかもね!
  5. いさぎよく諦めることも重要なり
  6. 急遽変更するなら赤城よりも手応えのある日光白根や尾瀬方面の方がおすすめです。が時間の自由はきかなくなるよ!

この日、ロープウェイに乗って日光白根山頂駅に到着し登山開始したのは午前9時だった。
日光白根山の初アイゼンレコはまた次回!

■ほかの日本百名山レコ



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