2013年12月14日土曜日

たどりついたらいつも雨ふり@雲取山


雲取山と聞くと真っ先にこの「えげつない坂」の風景が思い浮かぶ

「たどりついたらいつも雨ふり」だった2013年


今年の山行は半分くらい雨に降られた。
しかも遠方に住む複数の友人とスケジュールをやりくりして、やっとのことで都合がついたパターンの場合はだいたい雨にやられた。

今年の7月中旬に日光白根山(日光白根山に乾杯した日-「天空の足湯」もあるよ)へ登ったときは、霧雨程度の雨だったが、あまりの視界不良にやる気が萎え、半分登った辺りで引き返した。

初ソロ山行の至仏山(至仏山、ソロ登山)もなかなかの雨っぷりだったが、一番やばかったのが10月下旬に日光白根と同じメンバー+一人を加えて山小屋泊した雲取山の2日目だ。
油断してミドルウェア無しの薄着で下山をしたところ、やまないどしゃ降りに稜線を吹き荒ぶ冷たい風が追い打ちをかけ、休憩中に危うく低体温症でやられるところだった。

雲取山山行から帰ると、すぐにファイントラックから出ている汗抜け抜群と評判のミドルウェア「ドラウトクロー」を購入した。





初冠雪したての富士山を拝む

七ツ石山からの富士山

1日目は途中の七ツ石山から前の日(10月18日)に初冠雪したばかりの世界遺産・富士山を覗くことができた。
しかし以降はすっかり雲隠れしてしまい、これが最後の富士見となった。


雨にやられがちな我がパーティー(1日目)


始発電車で奥多摩駅に着いた時に小雨がぱらつき始めていたので
「こりゃあずっと雨だな」
なんて言っていたが、バスが鴨沢に着いた時間には雨はあがっていた。

堂所、七ツ石山までは晴れたり曇ったりを繰り返し、なんとか富士山の御姿を拝むことができて幸運だった。
しかも初冠雪したばかりのプレミア富士だったのだ。
1日目を見晴らしのよい鴨沢ルートにしたのもついていた。
視界があまり開けていない三峯ルートだったら富士山は見られなかっただろう。


ここは標高1150m


七ツ石小屋にて。かわいい「火気に注意」の看板

七ツ石小屋のメニュー表。ビール、日本酒(澤乃井)、焼酎(鏡月)もあるよ!


七ツ石小屋のテント場は1人500円

旗と黒板がかわいい七ツ石小屋

旗の飾りと黒板がかわいかった七ツ石小屋ではトイレとランチの小休憩をとった。
使わせてもらったバイオトイレは野趣あふれる作りで、ちょっとした開放感も味わえた。
詳しく知りたい人はぜひ七ツ石小屋まで行って自分の目で確かめてみてほしい。

前略、えげつない道の上から

七ツ石方面から雲取山方面

七ツ石方面から雲取山方面。たぶん。
モヤモヤとした雲につつまれてしまった。


雲取山山頂手前の奥多摩小屋

雲取山頂の手前にある奥多摩小屋は素泊まりオンリーの自炊小屋だ。
テン場もあるらしい。


ヘリポート

Hのマークのヘリポート。

だんだんえげつなくなってくる

ヘリポートを過ぎた小雲取の手前。
しばらくはゆるやかな上り坂だったが、あっという間に急勾配のえげつない上り坂となった。


雲取山のえげつない急勾配

前略、えげつない坂の上から。
奥多摩小屋、七ツ石山方面を振り返る。
はあ(ため息)。
えっげっつっな〜!


雲取山山頂(埼玉県バージョン)

雲取山山頂(山梨県バージョン)

雲取山山頂(東京都バージョン)

雲取山山頂は雲の中。
山頂を示す道標が三つほどあった。
記憶が定かではないが、おそらく東京都、山梨県、埼玉県の三つの県境に山頂があるので、それぞれの都県が建てたものではないかと思われる。

雲取山荘で泥のように眠る30代


午後四時過ぎ、雲取山荘到着

お世話になった雲取山荘は山頂を三峯方面に少し下った場所にある、二百人を収容する大きな山荘だ。
紅葉シーズンにはまだ少し早かったせいか、ちょい混み程度の賑わいだった。

我がパーティー四人だけで一部屋を占有できたのが幸運だった。
晩御飯どきに相部屋を言い渡されていたパーティーもあったので、かなりギリギリのラインだったように思われる。

余談だが、隣の相部屋の騒がしい男女に周りから苦情が出ていたらしく、消灯時間の前後に二回ほど巡回に来た山荘の人に説教されていたのがうっすら聞こえた。

30代メンバーばかりの我がパーティーは疲労困憊しきっていたので、隣(実は同年代やちょい上の年代の方々だったとか)が静かになる前後に皆息つく間もなく眠りについたらしい。

部屋には電源がなく、練炭コタツが置かれていたのだが、このコタツのぬくもりが睡眠導入剤のごとく我々を心地よい眠りの世界へといざなってくれた。
私などは10時間近く寝て、朝食の知らせに来た山荘の人に叩き起こされたほどだった。

炭の香は社会復帰を阻む堕落のアロマ


雲取山登頂記念バッジとオリジナル手ぬぐい

雲取山荘で手に入れた登頂記念バッジとオリジナル手ぬぐい。
「2017.1m」の文字が誇らしい気持ちにさせてくれる。

売店の前にある暖炉のせいだろうか、手ぬぐいからはほのかに炭の香りがした。
この天然のアロマをかぐと、私は山の世界へと引き戻される。
社会復帰を遅れさせる罪作りなアロマだ。

雨男、雨女論争


前白岩山は埼玉秩父の山
前白岩山は埼玉秩父の山(以降の写真はロックサック越しなのでボケボケです)

1日目の夕方から降り始めた雨は翌日になるといっそう雨脚を強めて降り続けた。

同じメンバーでこうも雨続きだと「誰が雨男 or 雨女か」といった不毛な議論になりがちだ。

断じて言うが、私は雨女ではない。
根拠は無い。
無いけど断言する。
私は雨女ではない!

あーここもやっぱり、どしゃ降りさ


前白岩山の肩
前白岩山の肩

2日目は三峯神社方面へ下山するルートをとった。

どこまで行ってもどしゃ降りの白岩山

霧の中の霧藻ヶ峰
霧藻ヶ峰休憩所より

登山家でもあった秩父宮殿下(昭和天皇の実弟)と縁の深い「霧藻ヶ峰」の休憩所には小屋主さんがいた。
小屋の中は温かく、暖をとる登山者でごった返していた。
しばしコーヒータイムなどを取って息を吹き返すと、我々はまたどしゃ降りの雨の中へと戻っていった。
一日中どしゃ降りの雨に打たれていたので、自慢のAIGLE MTDジャケットも染み染みだった。


三峯神社の写真は0枚


下山後は三峯神社の中にあるホテル興雲閣の日帰り温泉施設・三峯神の湯で芯まで冷えた身体を温めた。

残念なことにボイラーが壊れていたらしく、温泉ではなく沸かし湯だった。
濡れで体力を奪われて三峯神社の見所の一つである奥宮まで行く元気が残っていなかったことと、三峯神社で一枚も写真を撮らなかったこともおおいに悔やまれる。

「晴れた日にまた来たいね」
「雨女を返上してからね」

そんな言葉を交わしながら、雲取山山行は締めくくられた。

そうそう。
興雲閣で食べた海老フライを卵でとじた「エビ玉丼」 が本当に旨かった。
フライの中に海老がぎっしり詰まっていた。
三峰神社に行ったら必ずまた食べようと思っている。





お花畑でパーティー解散


三峰口から寄居まで。秩父鉄道の切符

群馬に帰る私は秩父鉄道の三峰口から寄居(八高線乗り換え駅)までの切符を買った。
東京へ戻る友人たちは途中の御花畑駅で降りて西武秩父駅まで歩き、西武秩父線で所沢を経由してそれぞれの家路についた。

来年こそは晴れた日にクラウドハントしたいね」

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